人格否定

自分の仕事の一つに、保育園での相撲の指導がある。礼に始まり礼に終わるという相撲の精神を紹介しつつ、体力向上も目指すという考えに基づいて行っている。先日こんなことがあった、ある保育園で相撲の指導を行ったが、そこの園児たちはとにかく態度が悪い。人の話し寝転びながら聞く、おはようと言っても無視、タメ口、大人をバカにするのが当たり前。一番びっくりしたのが、男児が女児と喧嘩になり、一方的に女児が殴られるという場面で先生が何も注意しないのである。私は危機感を感じた、そこには教育などというものはなく、先生が子供の太鼓持ちをしているだけなのだ。それぞれの方針というものがあるので、あまり口を挟みたくはなかったのだが、子供たちがいざ相撲を取ることになると、ふざけた気持ちでは大惨事につながらないとも限らなので、ある日私は相撲を始める前にこう伝えた、「皆さん、今日は厳しくいきます。なぜなら、皆さんに怪我をしてほしくないからです。それでもふざける人がいたら、教室から出て行っていただきます」と。皆んなははいと言っているが空返事である。

やはりふざける子が現れる、注意してもまた繰り返す。「廊下に出ようか!」この一連の流れに、クレームがきた。人格否定なのだという、開いた口が塞がらない。怪我しないためにあえて厳しめの雰囲気を作ったことが、機嫌が悪いとも。子供達が怯えているから、優しくしたほうがいい。とどめには、保育園は厚生労働省の管轄で就学まで安全に預かる施設なのだから教育に重きを置いていないということだった。つまり、小学校に無事入学できればどんな人間になろうと関係ないのである。

大事な人格形成期に好き勝手なことして、いざ上にあがって大丈夫なのだろうか?私は不思議でしょうがない。私のやっていることが人格否定ならば、あなた方先生方はきちんと指導できているのだろうか?男が女に手をあげることも許容範囲なのか?怒りを通り越して笑うしかない。いつかはこういう時がくるのではというフシがあった。あるときは園の外にいる時に、窓越しに中から園児たちが手を振っているので振り返したら、担任がいきなりカーテンを閉められた。またあるときは、ちゃんこを作った時に、園児にクタクタだった先生を見かねて「おかわりよそいますか?」と気遣いをみせたら、感謝の言葉はなく「大盛りで!」とだけ言われた。これじゃ園児もおかしくなるわと納得した。相撲をもってしても、日本の終わりに歯止めはかけられないのだ。