11月場所も優勝争いが佳境に入ってきました。大関貴景勝、小結照ノ富士、平幕志摩ノ海、この3人に絞られてよいかと思います。ではこの中で誰が優勝するでしょうかということですが、私の予想はあえて志摩ノ海とさせていただきます。その前にまず今場所の貴景勝の相撲から。
今場所は横からのいなしがよく使われ、それがピチッと決まり、白星に繋がっております。今までは縦の動きが活発でしたが、新たな攻め方で相手も予想してなかった横の動きで勝ちにしてると思います。けれども今場所こそこれは効いてますが、来場所以降相手も研究してくるので徐々にこの技は効かなくなるでしょう。そもそもいなしが多いということは、出足がないため、それを補うための苦肉の策なのです。にしても、今場所に限っては引き出しが一つ増えたことで相手は攻め方の予想を立てるのが難しくなり、貴景勝有利と言えるでしょう。
次に照ノ富士ですが、力強い相撲で圧倒してるし、何より元大関経験者ということと、優勝2回を経験した圧倒的なキャリアで堂々した勝ちっぷりでここまで来ました。稽古相手にも恵まれた伊勢ヶ濱部屋で十分な稽古を積んでもはや死角なしのように思われますが、途中2連敗しました。一発の強い押し相撲の人間に対しては墓穴を掘ってしまうということがまだあるようです。膝の状態がまたまだな以上上体が伸びて少々強引な相撲も取ってしまうので押し相撲にはやりすいのです。しかし、それを補う上半身の強さとブレない精神力で勝ち続けるでしょう。おそらく千秋楽この2人が結びの一番で対戦するかと思いますが、貴景勝の方が若干有利かなと考えます。上体の高い照ノ富士に対し、一気の押しとタイミングのよいいなしで撹乱してペースを掴み、勝つのではないでしょうか?
しかし私は志摩ノ海を応援したいです。大学の後輩であることはもちろんなのですが、1月場所の徳勝龍の優勝で優勝のチャンスがないとは言えないからです。本人も徳勝龍の優勝がとても刺激になったみたいで狙ってないはずはないでしょう。今日13日目は結びの1番で貴景勝と対戦が組まれました。今日勝てば一気に優勝の機運が高まります。
私は今日ABEMAの大相撲解説をしますが結びの1番がとても楽しみで仕方ありません。解説と言う立場上中立でなければいけませんが、やはり志摩ノ海贔屓になってしまうでしょう。