四股

相撲の基本中の基本動作です。誰もが相撲を始めた時一番最初に教わるのではないでしょうか?見た目は簡単そうだが実は難しい、足腰の強さだけではなくバランスも要求される。四股のやり方・教え方も人それぞれ、定義がない。なかなか結果にコミットしづらいetc・・、神秘に包まれた運動である。私自身何が効いてるのかわからず、やり続けているうちになんとなくお尻から太ももにかけて筋肉がつき、相撲体型になった。約27年間競技者として相撲と関わってきたが、四股にそれほど入れ込んではなかった。が、現役を退き社会人として生活にもなれてきた頃、鈍った体に刺激を与えるべく久々に四股を踏んだ時衝撃が走った。軽く踏んだつもりがかなり効いて内腿が筋肉痛になった。四半世紀以上よくこんな運動を続けてこれたものだと我ながら感心した、四股の凄さを体で感じたのだ。

 相撲を強くなるには四股だけではなく、すり足・テッポウなど他の基本動作プラスαでスクワットや腕立て伏せなどのトレーニング。そして土俵の中での相撲を取る稽古など、相手がいて初めて成り立つ練習が不可欠だ。

では四股は相撲競技者だけでなく、一般の方達に役立つことはないだろうかと考えた。こんな素晴らしい運動をほんの一部の人間しか知らないでおくのはもったいない!ここでどんな方に有効であるか自分なりにまとめてみた。

 ①運動不足の人達

特に怪我したわけではないが、生活習慣で運動するとことがない人、例えばゲームばかりして外で遊ばなくなった子供たちに薦めるのはどうだろうか?相撲を取るのはフルコンタクトの格闘技みたいなものだからやりたがらないだろうが、四股なら相手がいないのでなんとなくやってみるのではないだろうか?

②お年寄り

年齢からくる衰えで外に出なくなった人達に未体験の四股を少しやってもらって足腰に心地よい刺激を与えてあげる。足は第二の心臓と言われているくらいで、刺激することで血液の循環が良くなり、抑鬱した気分もスッキリすると思う。

③ダイエットしたい人

痩せたいけど続かない、筋トレはきついと思う人にはうってつけである。四股は代謝率が高いし、道具がいらない。自重で行うので無理なくできる、しかも実は全身を使っているのだ。足腰だけでなく、お腹周りや上半身も引き締まる。

 ざっとこのように並べてみたが、もっともっとたくさんの人に広めたい。足腰はメンタルにも相当左右される、足が強くないと自信が持てないようだ。便利になった世の中、足腰を使う機会が減ったせいでなんとなく自信が持てない人達が現れてしまってるのではないだろうか?コロナの影響も相まってますます運動不足になっている世の中へ広めていきたい、そんな風に思います。