自伝その8

夏休みも終わり、出稽古にくる人もいなくなり、いつもの道場の雰囲気になった。相撲あるあるであるが、夏休みが明けると皆日焼けし海パンの跡がくっきり残る。あれがマワシだと妙に白くなりすぎて変になる。

 そんななか1学年下の小学3年生で100kgの前田勝が入門してきた。前田に関しては、前のブログで触れてるように、8月26日に享年39歳で亡くなったのでそちらの追悼記事にも書いてるが、あどけなさはあるもののスケールはデカかった。普通は入門したての子は相撲を取らせないのであるが、その恵まれた体格に指導者の先生はどのくらいのポテンシャルを秘めているのか気になったのだろう。早速相撲を取らせたのであるが、全然弱かった。

 それはさておき、私の方はレベルアップしていたこともあり同学年だけでなく、二つ上の子にも果敢に挑んでいけるくらいになっていた。勝てなくても相撲が取れるだけで自信になる、たまに勝てればさらに自信になる。夏の間の強い選手達との稽古がひとまわり成長させてくれた。

 そして、相撲という一つのことに熱中することで学校生活もそれまでと一変する。

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