皆さんどうも大岩戸です、早速三日目を振り返りますか。人間の記憶なんて一瞬で忘れてしまうので、昨日の取組が色あせないうちに。私はかなり久しぶりにABEMAの解説をしてきました、今回はたった一回しか出番がないということで、今場所は昨日がスタートでラストでした。だからこの瞬間を楽しみたいという思いが強くなり、緊張感よりも楽しさが勝りました。実況の清野氏がリードしてくれてやりやすかったのもあるかもしれません、多少言い足りないこともあったけど本当に充実した空間でした。
さあさあ本題に入ります、横綱白鵬が三連勝を飾った。私はここは最初の関門であると捉えていた、新聞でもそんな風に取り上げられていたから本人も多分思っていただろう。久々の初日からの三連勝、相手は一発何を起こすかわからない押し相撲タイプの大栄翔だからこの勝ちは大きい。今場所は左四つを狙う立ち合いを多用している、これまでの立ち合いであるカチ上げ、張り差し、右四つ、諸手突きに新たにバリエーションが増えてしまった。対戦相手は、この五つの立ち合いのどれかを予測して相撲を取らなければいけない。これまで以上に勝利の確率が減ってしまうという憂い無き目に合ってしまうことになる。実力差が拮抗してくれば立ち合いなどどうこようが関係ないのであるが、約一年の期間では周りとの実力差は埋まらなかった。休場中の横綱としての品格が再三問われていたが、それすら色褪せてしまった。どんな困難な状況でも、決して迎合せず、自らの手で道を切り開く姿は、ビジネスの世界で成功した経営者みたいだ。優勝44回という巨大なビルはそう簡単には崩せないようだ。
次に照ノ富士であるが、今は大関という地位だが風格は既に横綱になっている。よっぽどのアクシデントがない限り、今場所の横綱昇進は揺るぎないと思うが、来場所以降横綱として登場しても今と雰囲気は変わらないと思う。そのくらい堂々としている。昨日の対戦相手は隆の勝、対戦成績は2勝2敗の五分。決して楽な相手ではない、やはりそういう展開になった。隆の勝は得意の右を深く差す態勢になったが、そうなると照ノ富士の得意の引っ張り込んで密着する形になるので、すぐに右手を離し、距離を取るべく横に動き撹乱する。しかし照ノ富士はなかなか態勢を崩さない、そして膠着状態となる。さあここからは我慢比べの始まりだと思った瞬間、あっさりと華麗なまでの腕捻りを決めてしまった・・・。いったい誰がこの結末を予想していただろう、がっちり組んでの力相撲のタイプの印象が強い照ノ富士があんな技を持っていたとは。これもよほどの実力差がない限り出せない技である、今後対戦する力士たちは、それまでの照ノ富士の相撲を研究し、対策を立てて毎回アップデートして登場してくるかと思うが、未知数の引き出しを備えてる照ノ富士にどこまで通用するのか今後も目が離せない。
その他の取り組みはというと・・・、なっかあったかな?そうそう髙安が三日目から登場した。所作一つ一つの動きがぎこちない、立ってるのがやっとって感じである。体型も上半身が膨らみすぎて、下半身が小さい。四股を踏んでない体というのが一目瞭然、百歩譲って踏んでいたとしても、やり方がおかしいか、ただ数をこなしてるだけだろう。一度どんな四股を常日頃踏んでいるのか見てみたい。こんなこと言ってはいるが、相撲は勝った。相手は逸ノ城、貴景勝を休場に追い込んだ実力者である。でも、楽して勝とうとした人間の弱さを余すところなく露呈した逸ノ城の失敗で運よく勝ちを拾った感じである。これで手応えなど感じるわけないだろう、そもそも腰の痛みでそんなこと感じる余裕もないか・・・。もう一つ、腰に関することを教えよう。これは実体験だからほぼ間違いないのであるが、相撲を取っている最中は意外と腰は楽なのだ。痛いのは間違いないが、相手に少し体を預けることができるので、自身の負担を和らげることができるのである。控えに入って自分の出番までじっとあの柔らかい座布団に座ってる時の方がどれだけ辛いか・・日常生活の方が大変かもしれない。
こうやって振り返ると、白鵬・照ノ富士が頭ひとつ抜きん出ていて、他は低いところで横一線並んでいる印象であった。貴景勝は休場した、正代はあっさりと負けた。期待のホープである豊将龍は膝を痛めたように見えた、まだまだ期待の力士はいるが、皆善戦するまでにとどまり、優勝争いまでは展開できない。わんさか勝ち負け繰り広げてるさなかに強い二人は、綺麗に白星を並べているだろう。まだ序盤戦も終わってないのに、もうそんな展開が予想できてしまう。他の予想がある方は、どうか教えてください。某解説者も新聞のコラムではよほど相撲ネタがないのか、自身の晩飯のことを連日書いている。いっそグルメ本でも出したらと思う今日この頃である。さあ皆さん引き続き大相撲を楽しみましょう!