一月場所の優勝から見えた大相撲

 みーたんおめでとう!相撲ファン、御嶽海ファンは昨日の夜最高の気分だっただろう。そして今朝は大相撲ロスでまた現実に戻り日常に戻っている頃だ。昔は荒れる春場所なんて言われたけど、最近は平幕優勝が乱発したこの一月が荒れるようになってきた。御嶽海が優勝したのは荒れたとは言わないけれど、千秋楽まで誰が優勝するかわからない、巴戦に持ち込まれる可能性なんてそうザラにはないから面白かったと思う。

 客観的に見て、満身創痍の照ノ富士が本気で優勝は狙っていなかった。もし勝ったして巴戦に持ち込んだところで、膝はもたない。たかが一番、されど一番、大相撲の一番とはアマチュア相撲のトーナメントとは違う。その一番に出す力はMAXパワーだから、日に二番、三番なんて取ればどれだけ負担がかかるか?手を抜いたとは思わないが、長い目で見れば今回はいさぎよく身を引いてよかった。優勝争いはしてるわけだから横綱としての面目は保った、ずっと駆け上がってきて疲れたのだからたまに休憩したっていいだろう。でも、世間はたった一場所調子悪いだけでもうダメだという雰囲気を出すのでどうしようもない。

 御嶽海の優勝は眠れる獅子が目を覚ましたか?関脇の地位に飽きてきたのかな?今の大関がボロボロになってきたので、そろそろ上がるタイミングと感じたのかもしれない。このコロナで出稽古ができない中、意味があるのかわからない合同稽古に参加し死んだフリ作戦で、世間をだましてまさかの栄誉。あっぱれとしか言いようがない、もしがむしゃらに貪欲に大関を狙って上がっていたら正代以上にバッシングを浴びただろう。自分の性格を把握しているのだろうか?人が難しいとされる自分自身を客観的に見ることに長けているのだろうか?稽古相手がいないというハンデをずっと乗り越えてきて達観したのだろうか?ある意味照ノ富士より不気味な存在だ、

 

 よく知り合いの会社の社長に、御嶽海の生き方は賢いと言われた。一理ある、勝ったり負けたりのムラっ気は大関なら大非難、しかし関脇なら勝ち越せばオーケー、三賞というおまけもつく場合もある。連続三役在位数なんてむしろ担ぎ上げられ、大関へ上がってほしいという期待感を膨らませて一般大衆を味方につける。無理はしない、肩の力が抜けている。側から見ても、ゆったりとしている。悠然としているから、強そうに見えてそれだけで相手を飲み込んでしまう。伊達に優勝3回はしていない。

 今まで批判もあったが、これだけ長い間「御嶽海流」を貫いてきたから、もう世間も触れないのでは?大関に上がっても、淡々とこなしていくだろう。しかし、今回の大関昇進は名門出羽海部屋の復活やら長野県の雷電依頼の昇進だとか色々箔がついて羨ましい限り。テレビ画面見て雷電の昇進した年号が「明和」・・。パッと見昭和かと思ったけど、バリバリ江戸時代やんけ。記録らしい記録じゃないけど、伝説の力士を話題に担ぎ出すだけでもカッコええ。

 そういえば私も最年長幕下優勝したことがあるが、その時も過去の力士で福田山という名前を担ぎ出した。誰かわからないけど(苦笑)、気になる方は相撲レファレンスhttp://sumodb.sumogames.de/Default.aspx?l=jで調べていただきたい。唯一大阪のちゃんこ屋の大将が知ってると言っていた。

 阿炎は最近頑張ってるねぇ、反省バブルが続いてるがいつまで長く続けられるか?土俵に戻れた嬉しさはいつかは氷が溶けるがごとく少しずつ薄まり、やがて消える。それまでに勝てるだけ勝っておきたいところだ。

 

 その他は特に普段と変わらなかった、琴ノ若は頑張ったけれども来場所も続くかはわからない。若隆景はいぶし銀のような渋い相撲を取るが、やはり勝ったり負けたり。もはや優勝やら三賞やら二桁勝利やら求めてはいけないのだろうか?ご贔屓さんにはまるで身内のように、怪我なく無事15日間取り切りますようにと祈ればいいのだろうか?

 そんなん無理、懸賞金たんまりもろてるやんけ。昔は高見盛が人気だっとはいえ6本くらいだった、それでも対戦相手は「マネーの虎」という意味不明な称号をつけ血眼で倒しにいってたものだ。今の企業さんたちは何を持って懸賞金をかけてるのだろうか?NHKでは場内放送はかき消されるし、お客さんも垂れ幕なんか見てない。それでもメリットがあるのか・・懸賞金恐るべし!

 さて、またいつものようにコラムを書こうか山形新聞に「結びの一話」というのを書いている。今回は、琴ノ若(千葉出身だが、山形県では郷土力士として扱われている)、そして新十両北の若をはじめ、9人中3人勝ち越した。こんな時は記事を書くのも楽しい。

 力士の皆さんはこの一月場所が終わって初めて正月を迎えた気分になる、どうかファンの皆さんはそっと見守ってやってほしい。束の間の休暇を騒がれてはしんどくなるからね。

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