伊東勝人vol.7

大学3回生の7月、怪我からの復帰戦で七尾大会に団体戦先鋒として出場した。パワーアップも果たし、満を持して出たのだが・・まさかの負け、とても恥ずかしかったが、内容としては押し込んでの叩き込みで敗れたので悪くはなかった。その辺のところは伊東さんも見抜いており、交代される心配はなかった。肩の力が抜け、その後は負けなし。あれよあれよという間に団体優勝を果たした。復帰戦にしては出来過ぎなほどの結果で伊東さんも喜んでいた。この後からはレギュラーから降ろされることはなくずっと試合に出ることになる。合宿などでも、誰にも負けたくないという気持ちを前面に出し率先して稽古した。そうなると、稽古だけではなく伊東さんにも夜のお酒のお供にも同行させてもらった。他の人間はどうか知らないがこれがとても嬉しいこと、貴重な昔話が聞けるからだ。それに伊東さんは無理に飲まそうとする人間では決してなかった、キレイなお酒の飲み方をする人だったのでその部分は大変助かったし、勉強になった。

三回生も冬に近付き、そろそろ幹部交代の時期がきた。四回生が部活を引退し、新キャプテンなどを決める時である。正直私は主将の座を狙っていた。それは一瞬の閃きでもなく、大学に入る前からずっと思い、行動に移してきた。やるといってもすることはただ一つ、誰よりも稽古すること、それだけ。幸いそれについてくる後輩もいてくれたおかげで稽古場は活気づいた。しかし、実力が伴っておらず二番手か三番手なのでどうかなというのはあった。 

いよいよ伊東さんから発表され、主将に任命された。部員30人もいれば、支持する人間そうでない人間もいる。けれども、伊東さんに選ばれたことがとても嬉しかった。と同時に、インカレで団体優勝して伊東さんを絶対に胴上げするぞと深く心に誓った。それは短いようで長い一年の闘いの始まりだったのである。

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