相撲も今緊急事態だ!

六日目も終わり、いよいよ15日間を大きく二つに分けた内の前半戦が終わろうとしている。三つに区切った序盤・中盤・終盤とか、二つに分けた前半・後半だの色々考えたものである。そんな風にして気を紛らわせないと15日間なんて長くて闘えない。ゴールを見据え、飽きないように日程を区切ってなんとかモチベーションをたもっているような感じだ。

私も飽きないよう、まだ気が早いが、優勝争いに注目してここらで一度星を整理したいと思う。全勝が照ノ富士、一敗が御嶽海・霧馬山・阿武咲・千代の国、二敗が正代・大栄翔・隠岐の海・翔猿・遠藤となっている。この顔ぶれを見る限り、照ノ富士が全勝街道をひたすら歩んでいくのは間違いないと思う。他の方々は、勝ったり負けたり星の潰し合いとなるだろう。ここに名を連ねていなくとも強い力士がまだまだいる。最近思うのだが、活躍している力士がいるとその時に、お前だけ目立たせるわけにはいかねえぞ!とばかりにもう一踏ん張りの力が出るような風に見える力士が目立っていて不思議だ。闘争心を出すのは大事、けどね・・・。もちろんこれは本人たちに直接インタビューしてるわけではないので、あくまで推測の世界、見た目からのイメージではあるのだが、そんな感じがしてならないのである。照ノ富士はもう己との闘いという別世界に入った、白鵬も然りで自身の記録への挑戦である。しかしその他大勢は、自分ではなく他人次第で力の出具合が変わってしまっていることにお気づきだろうか?持って生まれた素質、入った部屋の相性など、強くなる要素としては色々あ流けれども、二人の横綱と他の力士の意識の違いというのも、あながちあなどれない。その意識の差が、気づかない程度に少しずつ差を広げてきたのではないだろうか?私はそんな気がしてならない。

対戦相手次第で、力が出たり出なかったりしているのか?それともただ単に15日間戦う力が照ノ富士や白鵬以外ないのか?真相はわからないが、一つ確実なことはこのままだとまたどんどん実力の差が開いてしまうということだ。もはや自力で倒すことは出来ず、情けないことに照ノ富士が大怪我や病気、相撲に打ち込めないくらいの大きな悩みにさいなまれない限り手立てがない状況だろう。今までだって、序二段からずっと這い上がっていくなんて前例がなかったし、まず上がってくるなんて無理だろうなんてたかをくくっていたのではないか?そのうち照ノ富士は疲れて、双六の一回休みみたいに一度停滞して勢いも落ち着くと思っていたはずだ。しかし、予想に反してあっという間に駆け上がり横綱になった。今までは仕方ない、誰もがなしえなかったことだから、予想も外れた。けれどもこれから横綱二人の時代をなんとしてでも変えないと、人気は衰え、指導する親方達の人間性まで問われる。土俵には金も名誉も埋まってるなんて渋い台詞で入門する子なんて現れない、半ばだまされて入門してその後出世していった力士のエピソードなんかも美談としてあるけれども、昨今のSNSの時代にだまして入れようとしても無理!貴闘力チャンネルなんかでバラされるのが関の山だ。

相撲の稽古の方法をもう一回見直してみては?四股・すり足・テッポウと申し合い・三番稽古・ぶつかり稽古をメインにやってみる。筋力トレーニングを一度やめてみる、結果強くならなかったら元に戻せばいい。これだけ各々が一生懸命努力しているのに結果が出ないなら、疑ってみないといけない。努力の方向を一度転換するのだ。

なぜ、私がこれだけ四股などを一生懸命言っているのか?それは引退して相撲からしばらく離れたから気づいたことなのだが、しばらく四股を踏まなくなっただけで、臀部の張りがなくなり、支えるものがなくなるような感覚になったからだ。それだけ四股というのは足腰にとって重要な運動だったのだ。現役最中はなかなか気付かない、私もそうだった。単調で地味で時間がかかり、効いてるのかさえわからない。精神的に参ってしまうのが四股などの相撲古来の運動だ。正直逃げ出したくなる、けれども逆に言えば、長い年月をかけてじっくり鍛えられた体はそうそう簡単には衰えない。筋トレは、結果に素早くコミットする。だからやりがいがある、相撲部屋の稽古場という土俵しかない砂場に比べ、いろんなマシーンが並び、専門のトレーナーさんが丁寧に教えてくれるジムの方がはるかに楽しいだろう。けれどもそこはぐっとこらえて欲しい。短期間で身につく筋肉は、衰えるのもまた短期間でなってしまうのだ。

相撲の稽古で鍛えられた肉体は筋肉なんて単純なものじゃない、出口の見えない苦しい時を乗り越えて得られる忍耐力、胆力、すなわち心技体を得ることができるのだ。肉体と精神をセットで鍛えられるなんて、相撲の稽古は効率悪いようで実は一番強くなるための近道なのかもしれない。私自身、現役時代それに気づいていればと今更ながら悔やんでいるのだ。

今回は取組を振り返らないでしまった、たまには趣向も変えてみるのも悪くはない。さあ、今日も熱戦を楽しむか。

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