自伝その四

道場の稽古場は土と砂と汗臭さが混じり合ってなんともいえない匂いを発していた、その匂いまで緊張感を増幅させた。自分の小学校のクラスでは一番体が大きく、保健の先生には肥満と認定され、体格だけは自信があったが、市内の色んな小学校から集まってきた猛者達の中では、標準いやそれより下のサイズになっていた。こんな化け物みたいなところでやっていけるのか不安だった、がしかし同日に入門してきたもう1人の同期生がいてくれたこと、そして道場という空間では普通サイズであるから自然のままでいられたのが幸いした。学校では呪いの呪文をかけられるように、肥満は体に悪いから痩せなさいと担任はじめ保健の先生に言われ続け、もはや太ってるだけで劣等生の如くであった。そして多少やらかすだけで、目立つしすぐ怒られる。上級生には目をつけられる。いいことなしだったが、道場はそんな偏見はなくすぐに解け込んでいった。

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