英乃海と紫雷の事件で感じたこと

 この2人の違法賭博の件を聞いて、ついにバレたかというのが正直なところだ。こんな長期間外出制限されて我慢できる人間はいない、軟禁となんら変わりない。外出という枠で言えば、破ってる人間は大勢いる。あんまり友達のいない私にもそんな情報が入ってくるのだから間違いない、運が良いか悪いかだけ。おそらく業界の中では「運が悪い」「バレるなんてふんどしが緩んでたのではないか」と思われてるくらいだ。真剣に怒っているのは理事長の部屋の人間達、つまり八角部屋の力士達だ。

 私も現役時代経験してるが、よその部屋の3倍は緊張を強いられた。何か問題を起こせば師匠が理事長の座から落とされる、本場所では相撲の緊張、それ以外でも緊張。ほぼ緊張の連続、プラス軟禁。彼らはよく頑張っていると思う。

 今教える立場の親方達はこんなこと経験してないから現役力士の発散できない辛さをもう少し理解するべきだ。弟子は外出禁止なのに師匠は、密じゃないからとゴルフに平気で出掛けてるという噂も耳にした。こんなんで信頼関係など築かれると思ってるのだろうか?いつか必ず罰が当たるだろう。

 自粛手当みたいな給付を力士にしたらまだ収まりもつく。ダメダメ言ってるばかりでは成長なんか出来ない→相撲も強くならない→人気が下がるの悪循環だ。お金なんか前から言ってるように稽古場風景をペイパービューで世界発信すればいいだけ。外国人は相撲大好きなんだから、これは儲け話ではなくちゃんとしたファンサービスだ。

私からすると英乃海と紫雷はやはり悪い、やっぱり八角部屋みたいに我慢してる部屋があるんだから。外出禁止だって365日というわけではなくある期間はオッケーという緩和措置もあるのだからパチンコや競馬で終わらせておくべきだったな。

 彼らは名門埼玉栄高校のOBである、完全合宿制の中でしっかり育てられたはずなのにこんなことになり残念だ。最近はちゃんこの本まで出版するくらい教え子達の教育には熱心みたいだが、高校生活3年間だけ真面目にやっていただけでは本当に染み込んでいるとはいえない。これではただのメッキだ、本当に師のことを慕っているのであれば問題起こせばたとえOBであったとしてもなんらかの影響があるかもしれないと考えるはず。それがこの2人にはない、残念である。

 相撲取りは1人1人が自分という会社の社長だ、自分自身を自分で管理して大きく発展させないといけないと肝に銘じないといけない。アマチュア相撲みたいに、どこかに属して強くしてもらうというスタンスでは先が見えている。まして、きちんと技術を教えてくれる親方衆など減ってきているのだから、自分で強くなるしかないと思うくらい、ある意味諦めからの覚悟と自立心がないといけない。

 はっきり言う、強くしてもらおうなんていう考えは一切やめた方がいい。強くなりに向かっていくしかない、大相撲の稽古は技術向上ではなく、根性があるかないかの根性試しの場だ。だから理不尽なことも起こる、それを耐え抜いて初めて認められ、そうなると多少好きな相撲が取れたり、ある程度融通もきく。何が正しいというのはないが、そりゃ違うだろと反発してる限り大相撲の世界では生き残ることはできない、確実に潰される。

 以上違法賭博の事件で感じたことを書いてみた、もっと書きたいが自分の世話になった世界だから控えめにしとく。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。