宮城野親方のコメントにはもはや畏敬の念しか感じない。

今朝の日刊スポーツから↓↓

https://news.yahoo.co.jp/articles/11d762e12e8c07ef81c46cb7255b17deb289890

この記事を読んで、感動を通り越し恐ろしさまで感じてしまった。優勝45回を皮切りに、数々の大記録を打ち立てた「横綱の中の横綱」が、「弟子を育てる立場である親方の我々にも責任がある、将来の相撲界を盛り上げてくれる力士を育てるべく全国を歩き回って、有望な若手をスカウトしていかなければいけない」と発言した。

あれだけの実績を残したのだから、親方になれたことで定年まで何も問題を起こさなければ悠々自適な生活ができる。そんな人間が、誰も面倒くさがって触れようとしない大相撲界の一番の問題に真っ先に触れたのである。よく、「名選手は名監督になれない」という説が飛び交う。ずば抜けた成績を残す人間は、才能の部分で他を抜きん出ているので、普通の人間を指導できない、才能がない人間に寄り添えないからであると言われている。

横綱白鵬も才能が抜きん出ていた。どんどん番付を駆け上がっていった時は、いけいけどんどんであった。だいぶ抑えていただろうが、あれだけの強さ、若さゆえならどうしてもなってしまうだろう。そこで強すぎるが故の苦悩もまた経験したのだある。日本特有の出る杭は打たれるという風潮、嫉妬などもろに食らったと思う。同じ日本人でもなかなか精神的にもたないが、異国の地からきた人間にはどれほどこたえたことだろう。あの朝青龍でさえそのへんのところで挫折してしまった、しかし白鵬は、悩み悩んで乗り越えた末に、相撲の強さ以上の、人間としての強さを会得した。これは歴代の横綱では唯一である。

これは贔屓目で言ってない、案件を頼まれてもない、正直「天は白鵬に、二物も三物も与えた」とジェラシーに打ちひしがれている。現役時代から、自らがプレイヤーであるにもかかわらず、スカウトに精を出し、内弟子を育て上げてきた。その行動力の早さ、先見の明は恐れ入りましたと白旗を上げざるをえない。今白鵬が引っ張る宮城野部屋は、将来のスター候補が続々入門してきている。その人材は眩しすぎるくらいだ。あれだけ一つの部屋に強い子が入ってしまっては、よその部屋には申し訳ないが格差が生まれてくるだろう。強くていきのいいホープが入門する、そのホープがさらに出世する、あこがれる次世代の子が次々に続けとばかりに入門してくる。

既に、隆盛の繁栄のレールに乗り始めた。これからも強くて志を持った人間がどんどん入門するだろう。相撲協会の養成費目当てに、目標も何もなく半ば騙されて入ってくるような相撲部屋では到底敵わない。自分が弟子を強くできないことを棚にあげ考えもせず、結果を残さない人間に対し、弱い、稽古しないから勝てないのだとしか言えない親方の部屋は淘汰されていくだろうしそうならないといけない。誰も気づかない速度で、規模ではあるが、既にその状況は始まってきている。

 

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