四日目を振り返る。

大相撲九月場所は早くも四日目を終えた。楽しみなことというのはすぐ終わるので寂しい。一日一日しっかり食い入るように見て楽しみたいと思う。さて、昨日は新十両インタビューが行われていたが、朝志雄は喋り過ぎだ。力士はタレントではない、背中でそして土俵で語ってナンボの男の世界である。あまりにも饒舌だから、相撲で勝っているのかなと思ったらなんと四連敗してるではないか!尚更控え目にするべきである。

ついつい話の寄り道をしてしまった、気を取り直して中入の気になった取組を取り上げてみたい。まずは志摩ノ海ー翔猿戦である、素早い動きと足技を繰り出す曲者に妙に落ち着いて淡々と前に出ていく志摩ノ海。右四つになり、止まって不利かなぁと思った瞬間左から切れ味鋭い上手出し投げで勝った。先場所もこの出し投げを決めた相撲があった、インパクトが強かったので覚えている。おっつけが強い押し相撲に出し投げという武器があれば、鬼に金棒だ。この出し投げに磨きをかけて欲しい。

宝富士ー大栄翔の一番は、苦手の難敵を自分の力で壁を打ち破った感の強い大栄翔の必死さが印象深い一番であった。激しい突き押しで普通なら押し出しているであろう展開なのだが、対戦成績の影響と宝富士の押し相撲に対する懐の深さと腰の重さで、時間がかかった。なかなか押しきれないと踏んだ大栄翔は、今度は思い切りいなして宝富士のバランスを崩して勝機を見出した。大変見応えがあり、大栄翔の今後を左右する、苦手を克服した瞬間であり、とても意味深い一番であった。

若隆景ー玉鷲の一番は、玉鷲の人間味というか、弱点を曝け出してしまった一番であった。頭からぶちかましていくというのは、とても怖い。私自身、小学生の時頭でガンガン当たってコブが出て、それでもかまし続け、頭が過度の炎症で柔らかくなってしまった。そこを乗り越えると、コブが固まり、頭に鎧が出来上がるのだ。このエピソードは、私の勲章ともいうべき話なのであるが、今の時代は虐待にも捉えられてしまう恐れがあるみたいで、公の場ではNGになることがある。こんな風潮である限り、ますます体の弱くなる子供達が増えるだろう。それはさておき、玉鷲はまだ頭でかまし慣れていないようだ。その証拠に、きれいにまっすぐ突き刺さる立ち合いをする若隆景に対して、明らかに怖がっていた。過剰に肩に力が入り、出足が伴わない。そこをすかさず、若隆景は叩き込んで仕留めたというわけだ。玉鷲対策としては、立ち合い堂々と真っ直ぐ当たることが肝要であろう。

霧馬山ー逸ノ城戦は、霧馬山の今場所の好調さがまぐれではなく、確実に地力がついたことを証明させた一番であった。コロナで稽古不足ではあれ、重たい逸ノ城相手に堂々と寄り切ったのは凄い。二日連続で長い相撲を制したことも自信になっているはず、今場所のキーマンとなるべきは彼だろう。勝てる時に勝って、三賞・そして上を目指して欲しい。

琴ノ若ー明生戦は、時間いっぱい前からみてる方まで緊張感が伝わる好取組であった。どっちが有利か全く読めない、そして相撲内容もその通り白熱した内容の濃い相撲であった。関脇相手でも引けを取らない琴ノ若、番付上の意地を出す明生、最後は経験の差で明生が勝ったが、後数場所もしたら琴ノ若が勝つだろう。

豊昇龍ー貴景勝は、私の中では大番狂わせだった。もはや意地の一番、魂で貴景勝は勝っていた。本当に四股名の如くそこには「侍」がいた。大関の地位の尊厳を守ったと思う、しかしまだ序盤であんな目一杯心技体を絞り出したら、残りが持つか心配である。首よりも、稽古できなかったことによるスタミナ面が気がかりだ。白星という最高の薬でどのくらい回復できるか?一番一番目が離せない。

結びの照ノ富士ー北勝富士戦であるが、いい意味で北勝富士が予想を裏切ってくれることを期して、験担ぎで辛口でコメントしたのだが、ダメだった。今場所は常々彼の足のことを指摘している、右足のサポーターに頼りっぱなしになっているせいで、自分で足腰のバランスを取ろうとしていない。昨日もそれが顕著に出ていた、例の如く右足の滑った後が土俵上にくっきりと残っていた。この状態は、見た目以上に北勝富士の相撲が軽い。照ノ富士は、何も怖くないだろう。あっさり勝ちを収めた、しかも先場所と内容が似ていることからも、照ノ富士の余裕ぶりがうかがえる。一刻も早く北勝富士は脱・サポータを実施しなければ、三役復帰はもちろん大関は狙えない。
大きな転換期を迫られている。

四日目まで見てて、今場所も上位が勝った負けたをやっているうちに照ノ富士が白星を積み重ね、逃げ切り優勝をすることになりそうだ。照ノ富士の頑張りには称賛しかないが、こう毎回パターンが一緒では、人気は必ず落ちる。コロナでごまかしは効いてるが、通常に戻った時にいよいよピンチだろう。どうかこの「よかた」が好き勝手に言ってることにイラッときて発奮する人間が現れて欲しい。読者の皆さんは、どんどんこの元相撲取りが一丁前に物申してると拡散してくださいね(笑)。

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