そうか、今日は・・・

 朝乃山が初黒星を喫した。全勝することはとても難しいことだが、10連勝もしたんだからあとは決めるしかないやろ。と、思っていたところでこれだ。残念とは思ったが、不幸中の幸いというべきだろうか、彼の負けで今日が伊東勝人近畿大学相撲部監督の命日だと気付くことができて良かった。

 もう3年になる、早過ぎるし、いまだに信じたくない。あの日は忘れられない、日付けが変わったばかりの夜中にLINEで訃報が伝えられ、冗談にしては縁起でもないこと言うなぁと半分寝ぼけた状態から、徐々に現実を突きつけられ、パニック状態になった。遺体が安置されてた本所警察まで、横浜からタクシーで向かった。

 偶然東京に所用で来られてて、ご遺体と対面できたことはよかった。けれどもその喪失感というものは誰にもわかってもらえないくらい深い、いまだにそうである。私はその一ヶ月後に結婚式を控えていた、監督の奥様の話だと遺品整理してたダイアリー手帳に結婚式のメモをしていたらしい。監督に晴れの姿を見せれなかったことは本当に残念だ。

 せめて、気持ちだけでもそこにいてほしいと、亡くなった時開催されていた一月場所で優勝した徳勝龍に、監督の遺影を持ってもらいながら結婚披露宴の時の介添役をお願いした。徳勝龍が優勝した時のオープンカーから掲げた遺影も同じもの。あれはうちの妻が作ってくれたのだ。

 今監督は何してるんやろうか?あんなに厳しくて優しい人はいなかった。私は男にしてもらった、だから伊東勝人という人は永遠の私の恩師である。今日は酒を飲んでと思ったが、断酒してる手前白湯で我慢している。

 ごくごくたまに夢に出てくるが、いつもニコニコしてはる。今日も出てくるやろうか?出ないやろうな、今は場所中頑張ってる教え子達にかかりっきりちゃうかな?

 徳勝龍は幕下落ちてるけど今日勝って勝ち越したから良かった、監督が背中押してくれたやろう。

 なぜか関西弁になってしまう、監督のことを話すと大阪の血が騒ぎ出す。あぁ、おれも頑張らにゃいかんわな。

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